講演会(ご案内・ご報告)

本会主催の講演会について、次回開催予定を告知する「ご案内」や、
開催済みの過去の講演内容をまとめた「ご報告」を掲載しています。

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第16回NPO「丸山ワクチンとがんを考える会」講演会のご案内

本講演会は終了いたしました。
多数のご参加、ありがとうございました。


■日時 平成30年5月19日(土)15:00~17:00(開場14:30)
■会場 如水会館 2F スターホール
千代田区神田一ツ橋2-1-1
TEL:03-3261-1101

■定員 250名
■締切日 事前のお申込みが定員になり次第締め切らせていただきます。
■参加費 無料 



プログラム

講演1

「ここまでわかった丸山ワクチンの作用機序」

高橋 秀実先生
日本医科大学微生物学・免疫学教室主任教授

講演2

「腸もれが がんをつくる」

藤田 紘一郎先生
東京医科歯科大学名誉教授

講師プロフィールとレジメ

1.高橋 秀実(たかはし ひでみ)先生

プロフィール

日本医科大学微生物学・免疫学教室主任教授
医学博士
 昭和55年 日本医科大学卒業後、同大学付属病院第三内科学教室入局
 昭和60年 同大学大学院(博士課程)卒業後、米国国立癌研究所留学。
 平成4年 日本医科大学第三内科学教室  兼担
 平成9年 日本医科大学微生物学・免疫学教室主任教授
 平成10年 京都大学ウィルス研究所感染制御研究領域客員教授
 平成17年より日本医科大学付属病院東洋医学科部長を兼務
 平成25年より日本医科大学付属病院ワクチン療法研究施設顧問を兼務。


演題

「ここまでわかった丸山ワクチンの作用機序」


レジメ

 約2年前の2016年5月28日、「丸山ワクチンと癌を考える会」の第14回講演会において、私は『丸山ワクチン作用機序に関する最新の知見』と称した講演を致しました。 この講演の内容は、昨年の「サンデー毎日」において取り上げられるとともに、これまでいくつかの学術雑誌に発表・掲載されて参りました。 この2年間の中で、予想通り癌患者さんの体内では癌細胞の出す液性因子によって、免疫力、特にその中枢を担う樹状細胞の機能が抑制されていることを確認致しました。 そして、この樹状細胞の機能が抑制された状態では、養子免疫法を含め、他の様々な免疫治療法が効果を上げにくいことも見出して参りました。
 前回の講演では丸山ワクチンの成分が、「樹状細胞群」、特に「癌に対する免疫力(自己治癒力)」を担うDEC-205というマークを発現した癌細胞特異的なキラーT細胞誘導の鍵を握る「樹状細胞」、を活性化する可能性について報告致しました。 本講演では、癌細胞が放出する液性因子によって、免疫系の統御能が抑制された樹状細胞が、その細胞表面に発現している固有の脂質提示因子であるCD1分子を、特有の脂質で活性化した場合に再活性化することを発見しましたこと、そしてその樹状細胞の再活性因子が、結核菌由来の丸山ワクチンの主たる成分であることについて報告したいと思います。 こうした新たな知見は、研究成果としては初めて報告されるものであり、現在特許申請中のものでもあります。 本講演を通じて、丸山ワクチンが癌に冒された患者さん体内において抑制された免疫システムを再活性化し、癌との共生を可能とする作用を有したものであることにふれ、新たな癌との共生法が見いだされることを願ってやみません。




2.藤田 紘一郎(ふじた こういちろう)先生

プロフィール

東京医科歯科大学名誉教授

 1939年、中国・旧満州に生まれる。 東京医科歯科大学医学部を卒業後、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。 医学博士。 テキサス大学留学後、金沢医科大学教授、長崎大学医学部教授、東京医科歯科大学大学院教授、人間総合科学大学教授を歴任。現在、東京医科歯科大名誉教授。
専門は感染免疫学、寄生虫学、熱帯医学。寄生虫とアレルギーとの関連を疫学および免疫学的に研究、腸内環境と免疫の研究、感染症と水の研究を続ける一方で、生態系から見た現代の人間社会のゆがみを追求している。
 主な著書には「笑うカイチュウ」「空飛ぶ寄生虫」(講談社文庫)、「原始人健康学」「こころの免疫学」(新潮選書)、「清潔はビョーキだ」(朝日文庫)、「ウンココロ」(実業之日本社文庫)、「正しい水の飲み方・選び方」(海竜社)、「藤田式ウオーターレシピ」(主婦の友社)、「水と体の健康学」「免疫力をアップする科学」「病気を防ぐ『腸』の時間割」(SBクリエイティブ)、「50歳からは炭水化物をやめなさい」 (大和書房)、「脳はバカ、腸はかしこい」 (三五館)、「腸をダメにする習慣、鍛える習慣」「体をつくる水・壊す水」「隠れ病は『腸もれ』を疑え」(ワニブックスPLUS新書)「体がよみがえる『長寿食』」(三笠書房)、「ボケるボケないは『腸』と『水』で決まる」(朝日新書)、などがある。


演題

「腸もれが がんをつくる」


レジメ

 今、日本には腸に穴があく「腸もれ」で苦しんでいる人が多くなってきました。 英語で「リーキー・ガット」という病気です。 最近、ヤクルト研究所の報告では、正常人の4%、糖尿病患者の28%の人の血液中に生きた腸内細菌が検出されたと言うことです。 「腸もれ」の結果で腸にしかいないはずの腸内細菌が血液中に混入したのです。
 「腸もれ」があると、下痢、便秘、消化不良などの消化器症状のほか、息切れ、原因不明の微熱、肌荒れ、イライラや多彩な不快感、集中力低下などの多彩な症状が出てきます。
 病気としては食物アレルギーをはじめとしたアレルギー性疾患、動脈硬化症、糖尿病、自己免疫疾患、うつ病、自閉症、ADHD (注意力欠如、多動性)、認知症などの重要な病気が「腸もれ」が原因として起こってきています。 私は「がん」も「腸もれ」が原因になっているものと考えています。
 「腸もれ」が起こるようになった要因はいろいろありますが、食物アレルギーを例にとりますと、一番問題なのは、「乳幼児期の間違った子育て」にあります。 具体的には、赤ちゃんが生れてから生後10ヶ月くらいまでの期間は、ばい菌や雑菌を排除して過度の清潔すぎる環境で育ててしまうことが原因だったのです。
 この講演では、「腸もれ」の原因と、これが起こす病気について食物アレルギーから「がん」まで広く解説してみたいと思います。

《参考文献》

  • 「笑うカイチュウ」(講談社文庫)出版科学文化賞受賞
  • 「免疫力をアップする科学」「若返りの科学」(SB・サイエンスアイ新書)
  • 「こころの免疫学」(新潮選書)「脳はバカ、腸はかしこい」(三五館)
  • 「腸内革命」「長命革命」(海竜社)、「体がよみがえる『長寿食』」(三笠書房)
  • 「腸をダメにする習慣、鍛える習慣」「体をつくる水、壊す水」(ワニブックスPLUS新書)
  • 「腸内細菌を味方につける30の方法」(ワニブックスPLUS新書)
  • 「50歳からは炭水化物をやめなさい」(大和書房)「腸寿力」(青萌堂)
  • 「清潔はビョーキだ」(朝日文庫)「ボケる、ボケないは『腸』と『水』で決まる」(朝日新書)
  • 「病気を防ぐ「腸」の時間割」(SB新書)
  • 「『腸にいいこと』だけをやりなさい!」(毎日新聞出版)
  • 「『腸もれ』があなたを壊す」(永岡書店)
  • 「隠れ病は『腸もれ』を疑え!」(ワニブックスPLUS新書))